みなし解散(職権による解散)に注意しましょう!

 

以下は令和元年末に発令された法務局の通知文章です。

令和元年10月10日
令和元年10月10日に,12年以上登記がされていない株式会社5年以上登記がされていない一般社団法人又は一般財団法人について,法律の規定に基づき,法務大臣の公告を行い,管轄登記所から通知書の発送を行いました。
 上記の株式会社,一般社団法人又は一般財団法人に該当する場合には,令和元年12月10日までにまだ事業を廃止していない旨の届出を管轄登記所にする必要があります。その旨の届出等がされないときは,解散の登記をするなどの整理作業を行います(会社法第472条,一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第149条及び第203条)。

みなし解散は「商法」時代には、株式会社に対し5年程度の役員変更含む、登記をまったくしていない会社に対して、行われていました。

商法時代の一般的な法人は株式会社と有限会社が大半でした。

有限会社の役員には任期がありません(定款で規定することは可能)ので、任期の問題は株式会社限定のようなものでした。

法務局は、膨大な登記事項を管理しています。なので、活動していない法人の管理を整理したいわけです。

ところが、「商法」の会社編を切り出して纏めた「会社法」を作る際に、大幅な改正がなされ、その時に公開会社を除く株式会社の取締役の任期を最長2年から、監査役の任期を4年から、ともに、最長10年へと延長したのです。

会社法成立18年5月から10年間は、この整理を猶予されたわけです。

最長10年ですから、2年程度の会社も混ざっているのですが、任期は登記事項ではないので、法務局でも把握できないため、10年間は整理作業をしなかったのです。

しかし、10年を経過した平成29年10月に久々に整理作業を再開したわけです。

 

 

みなし解散(職権解散)の流れ

 

休眠会社と位置づけている旨の通知発送

法人毎の役員任期の最長を超過して登記していない法人、具体的には12年以上登記がなされていない「株式会社」と5年以上登記がなされていない「一般社団法人」を抽出し、会社法上の「休眠会社」・「休眠法人」と認定します。

そして、休眠会社等にお知らせを出します。

内容は「貴法人は長期間、登記がなされていないけれど、活動している法人ですか?」とう趣旨のお手紙になります。

そして、「活動している法人」であれば「まだ事業を廃止していない」むねの届け出を管轄法務局に提出してください。

公告の日から(巻頭の令和1年10月10日)2ヶ月以内に届け出がない場合は解散したものと「みなし」ます。

そうして、届け出がないと予告日上記の公告であれば「12月11日」付で職権解散処分となります。

 

通知への対処方法

法務局(管轄登記所)から送付された通知書を利用する場合には、所定の事項を記載し、これを郵送又は持参していただく必要があります。
法務局(管轄登記所)からの通知書を利用しない場合には、下の事項を記載し、登記所に提出済みの代表者印を押印した書面を法務局(管轄登記所)に郵送又は持参していただく必要があります。代理人によって届出をするときは、当該代表者印を押印した委任状を添付してください。
いずれの場合も、所定の記載事項を正確に記載することが必要です(不備があると、適式な届出として認められないことがあるので、注意が必要です。)。
なお、令和元年12月10日(火)までに、役員変更等の必要な登記の申請をすれば、「まだ事業を廃止していない」旨の届出をしなくても、解散したものとはみなされません。

(1)(株式会社の場合)商号及び本店並びに代表者の氏名及び住所
(一般社団法人又は一般財団法人の場合)名称及び主たる事業所並びに代表者の氏名及び住所
(2)代理人によって届出をするときは、その氏名及び住所
(3)まだ事業を廃止していない旨
(4)年月日
(5)登記所の表示

 

通知書は封書で届きます。

通知文書の下2/3は「まだ事業を廃止していない」旨の届出書の書式になっています。

ので、この通知に会社実印を押印して、管轄法務局に「持参」するか「郵送」すれば、解散はまのがれます。

 

合わせて過料の通知もくる。

休眠会社等に分類されると、通知の発送とあわせて、別途、裁判所にも通知されて、「過料」の通知が届きます。

 

過料の支払いと「継続」の意思だけでは済まない。

継続の意思表示と過料の支払いをしたら、OK?

いえいえ、まだ終わりません。半年以内に役員の改選登記をしなければ、休眠認定は取り消されず、役員改選を放置するとやはり、「みなし解散」の憂き目をみることになるのです。

 

 

みなし解散会社の会社継続

 

会社継続の意思があるのに、「みなし解散」となる事業所がかなりな件数あります。

ちなみに、平成30年整理の時は約2万5千社、令和1年整理の時は約3万3千社がみなし解散されました。

この中にどの程度の数、意思に反して解散されたかは不明です。

 

会社の移転登記をしていない場合

この場合、通知が届かないので、自社が休眠会社に分類されたことを、知らないので、当然みなし解散されます。

 

なんとなく、甘く見て、あるいわ、忙しかったので、忘れてしまったなど

以外と多い事例がこの理由であるようです。(経験則です)

 

会社継続登記

みなし解散されたら、一巻の終わり、・・・

ではありません。

「会社継続」という登記をすることにより、「復活」することが可能です。

登録免許税(収入印紙代)ですが

継続登記・・3万円
清算人を選ぶ登記・・9000円
役員を選ぶ(みなし解散を受けると取締役が強制退任される)登記・・1万円

以上の登録免許税(収入印紙代)が最低必要です。

 

会社継続登記の可能期限

法律によって、みなし解散をされた休眠会社等が会社継続の決議をするには解散したものとみなされたときから3年以内に限るとされていますので、その期間を経過した後では会社継続の決議をすることができないことになります。

※参照
株式会社につき会社法第473条、一般社団法人につき一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第150条、一般財団法人につき一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第204条1項

 

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みなし解散会社の清算結了登記

 

みなし解散会社を清算したい場合

みなし解散会社を清算結了登記して登記抹消したい場合

職権で解散された場合、清算人が選任登記していない登記内容になっているので

職権解散日時点での取締役全員を「清算人」とする登記、及び、清算結了登記、が必要です

 

「必要書類」

登記申請書

清算する旨の株主総会議事録

解散日から清算結了日までの決算報告

定款の写し

代表清算人の印鑑届書と代表清算人の印鑑証明書

を添付して申請します。

登録免許税(収入印紙代)
清算人選任登記印紙代 9000円
清算結了登記印紙代2000円
合計11000円